働く環境

― 四方よしを礎に、人と医療・介護を守るために ―

ケアステーションひかりの運営理念の根幹には、近江商人が大切にしてきた「三方よし」――売り手よし・買い手よし・世間よし――の精神があります。
私たちは、この考え方に「社員よし」を加えた「四方よし」を、ひかり独自の理念として掲げています。
利用者さま、ご家族、地域社会、そして働く職員。
この四者すべてが満たされ、調和してこそ、在宅医療は一過性の事業ではなく、地域に根づき、持続可能な医療として機能すると考えているからです。
とりわけ私たちは、「職員を大切にすること」こそが、良い医療の前提条件であるという姿勢を明確にしています。
医療は、人が人を支える営みです。
支える側が疲弊し、追い込まれている状態では、本当の意味で人に寄り添う医療は成り立ちません。
 

ー 無理のない働き方を、理念として貫く ー

ケアステーションひかりでは、「無理をしない。無理をさせない」働き方を、単なる方針ではなく、運営理念そのものとして位置づけています。
疲労を残すような過重労働や、残業が常態化する働き方は行いません。固定残業代制度も採用せず、基本給を高めに設定しています。
それは、「長く働き続けられること」「安心して生活を築けること」が、結果として医療の質を守ると考えているからです。
 

― 現場を知る看護師が経営するということ ―

代表自身も、かつて訪問看護師・ケアマネジャーとして現場に立っていました。
訪問看護・居宅介護支援という仕事が、身体的にも精神的にも負担の大きい仕事であることを、理屈ではなく、経験として理解しています。
経営者の立場から見れば、「もっと多く訪問して、売上を上げてほしい」と考えることは、決して不自然なことではありません。
しかし、現場ではどうでしょうか。
訪問件数が過剰になれば、業務は雑になり、判断は鈍り、疲労の蓄積によってミスや事故のリスクが高まります。
その結果、利用者さまの安全が脅かされ、働く職員の心と身体がすり減っていく。
代表は、その現実を現場で体験してきました。
だからこそ、ひかりでは「無理を前提とした運営」を行わないと決めています。
仕事が終わったら、できるだけ早く帰宅し、身体を休めてほしい。
ご家族との時間や、自分自身の人生も大切にしてほしい。
その想いから、1日の訪問件数は無理のない水準に設定しています。
やむを得ず訪問件数が多くなる場合には、その負担を正当に評価し、インセンティブとして還元しています。

医療を守るという覚悟　ー 一般社団法人という選択 ―

私たちは、「医療を守る」という覚悟をもって、この事業を続けています。
ひかりの経営者は、看護師・介護支援専門員として、現場で命と向き合い続けてきた医療者です。
そして運営母体は、営利を目的としない一般社団法人です。
この法人形態を選択したのは、医療の現場で培ってきた倫理観と矜持をもって、健全で誠実な事業運営を行うためでした。
現在の制度では、医療や介護の現場を経験したことのない人でも、訪問看護を事業として立ち上げることが可能です。
その結果、医療を「手段」としてしか捉えない参入者が増え、不正や制度の悪用といった問題も少なくありません。
これは、決して見過ごしてよい現実ではないと、私たちは考えています。
私たちは違います。
私たちは、現場で人の命と向き合ってきた医療者として、「人を大切にすること」を何よりも優先します。
医療倫理を土台に、法令順守（コンプライアンス）を徹底し、地域から信頼される事業所であり続けること。
それが、ひかりの使命です。

地域包括ケアの中核として　― 訪問看護・居宅介護支援の一体運営 ―

ひかりでは、地域に根ざした包括的なケアを実現するため、訪問看護ステーションと居宅介護支援事業所を併設しています。
医療と介護が分断されることなく連携できる体制は、利用者さまの安心につながるだけでなく、働く専門職一人ひとりを守る基盤でもあります。
 
▶ 看護師・療法士の方へ
― ケアマネが“すぐそばにいる”という安心 ―
併設された居宅介護支援事業所があることで、
ケアマネジャーとの連携は日常的で、スムーズです。
状態変化や生活背景の共有、サービス調整の相談も、「ラインや電話で確認」「事務所に戻ってその場での確認」が可能。
医療従事者が一人で抱え込むことなく、チームとして利用者さまを支えられる環境があります。
これは、訪問件数の安定だけでなく、精神的な負担を減らし、医療の質を守ることにもつながっています。
 
▶ ケアマネジャーの方へ
― 医療が“見える場所”でケアマネジメントができる ―
訪問看護が併設されていることで、医療的な判断や情報共有を迅速に行うことができます。
療法士・看護師との距離が近く、医療依存度の高いケースや終末期支援においても、
ケアマネが孤立することはありません。
「医療がわからないから不安」
「判断を一人で背負わされる」
そうしたケアマネ業務の負担を軽減し、
本来のケアマネジメントに集中できる環境を整えています。
 
まとめ
医療者とケアマネが、それぞれの専門性を尊重しながら、同じ方向を向いて利用者さまを支える。
それが、ひかりが目指す
「地域包括ケアの中核」としての姿です。

ひかりの働き方改革　― 人生と仕事を両立できる職場へ ―

現在、ケアステーションひかりでは、多くの子育て世代のスタッフが活躍しています。訪問看護が未経験だったスタッフも少なくありません。
不安を抱えながらも、「ここでなら挑戦できる」と、一歩を踏み出してくれました。
訪問看護は、限られた時間の中で判断力と対応力が求められる仕事です。
だからこそ、小さなお子さんがいる方、ブランクのある方、未経験の方が、自信を持って訪問できるよう、責任をもって支えます。
・一人一台のスマートフォンを支給し、業務効率を向上
・残業ゼロを目指した体制づくり
・草加駅徒歩5分の立地で通勤しやすい環境
働きやすく、居心地がよく、安心して長く続けられる職場を目指しています。

当法人は、仲介業者への委託は一切行っておりません。
紹介業者に支払う費用は、そのまま職員の待遇向上に充てています。
応募の際は、ステーションへ直接ご連絡いただくか、ハローワークの求人票をご持参ください。

結びに
在宅医療は、人の人生のすぐそばで行われる医療です。
だからこそ、その医療を支える組織もまた、人を大切にする存在でなければならない。
私たちは、地域医療の一翼を担うという覚悟のもと、これからも医療の本質を守る運営を続けてまいります。